2014年12月 7日 (日)

1型糖尿病で、インスリンを使わないで分娩にできた症例

今回の私の学会発表は、1型糖尿病で、自分で糖質制限を始めて、インスリンなしで見事に血糖コントロールをして、HbA1cが11.5から7.0にしていた方の例です。ところが、尿ケトン体が出ていて、受診した産科ではどこでも分娩を受けてもらえず、自宅分娩も覚悟していました。
 いつも参考にしていた、江部先生のブログにコメントで相談したところ、即日、返事があって、永井クリニックか宗田マタニティクリニックに行きなさいとすすめられて、すぐ電話が当院に来ました。
 

 私はケトン体が高いことを「すごいね、よく頑張ったね」と褒めてあげました。翌日受診した彼女の検査データーは、血糖値68 mg/dl、HbA1c6.0、抗GAD抗体37.6、インスリン2.6、ケトン体2626(ヒドロキシ酪酸2094)μmol/Lでした。1型糖尿病で、ケトン体がこのくらい高いと日本の糖尿病専門医は、腰を抜かすわけですが、(1000μmol/Lを超えたらICUで管理と言っていました)私は胎児が5000μmol/L以上のケトン体の場合も、普通の妊婦で7000μmol/Lを超えることもあることを知っていますから、思わず彼女をほめてしまいました。

 どこのクリニックでもさんざん脅かされてきた彼女が、びっくりして、驚いて、喜んだのは当然です。素人の妊婦が、日本を代表する某女子医大の糖尿病センターの専門医の「インスリンを打つ」か「妊娠中絶するか」しかないと言われた脅かしを超えて、薬も使わずに、血糖管理ができることを証明し、しかも分娩後はインスリンまで分泌が増加して、今は10点台に回復しているのです。東京湾をまたいでアクワラインで通院した彼女は、まったく普通にお産しました。糖尿病は血糖値をあげなければ、何も起こりません。ケトン体エンジンは快調でした。

http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3201.html

| | コメント (0) | トラックバック (0)

糖尿病妊娠学会(長崎)で発表!

2

長崎での学会発表が終わりました!4演題を発表しました! 30年の歴史の糖尿病妊娠学会で総括的な講演が多かったのですが、共通点は血糖の管理が大切だということです。

でも今のやり方は、ネズミ(血糖値)の動き回るのがいけないと言いながら、ネズミにエサ(糖質)を与えてさんざん動き回らせていかに槍や銃(インスリンほか)で押さえようかとしているのです。なかなか、ネズミはすばしっこいのでつかまりません。エサをやめたらすぐにおとなしくなるのにね。

私たちの演題は以下です。今年は去年のような、学会長が襲撃するというようなにぎやかさはなく、

1)妊娠末期における母体の血中β-ヒドロキシ酪酸濃度の測定

2)臍帯動脈血中のケトン体測定による胎児・新生児の熱源の検討-第2報

3)2型糖尿病合併妊娠の低糖質食事療法による管理の1例

4)インスリンを使わないで分娩に至った1型糖尿病合併妊娠管理の1例

1)は妊娠後期には食事にかかわらず、ケトン体が産生されることがわかった。 2)は、468人の正常経過の妊婦の臍帯血を調べてみると、ヒドロキシ酪酸は 中央値400μmol/l 血糖値は75mg/mlであった。ヒドロキシ酪酸の正常値は、 80前後であり、これが胎児・新生児の熱源となるとみられる。 3)は80キロの妊婦が体重は81キロで分娩した。低糖質で管理。   2595gの子を分娩。  4)は、インスリンを使わないで、分娩後さらにインスリン分泌が増加している  というすごい例。

私たちは、みんなうまくいっている症例ばかりですので、発表後は気持ちよく、 素敵な夕陽とお料理を味わいました。

http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3201.html

続きを読む "糖尿病妊娠学会(長崎)で発表!"

| | コメント (3) | トラックバック (0)